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信愛クリニックは、患者様の立場に立って、理念に基づく開かれた医療を実践します
◇ 医療相談コーナー・患者様の声にお寄せ頂いた内容をご紹介します ◇
No.1
内視鏡の洗浄方法について
内視鏡検査を受けたいと思っているのですが、感染症など衛生面が気になっています。
内視鏡はどのように洗浄・消毒をされているのでしょうか。
事務長より
内視鏡ファイバーは全検査におきまして、内視鏡の消毒を行っております。
洗浄は手洗浄で行っています。
また、必要に際して使用される組織を取ってくる器具(生検カンシ)は
ディスポーザブル・タイプを使用し、1人ごとに新しい器具を用いるため、
内視鏡の検査による感染は起こらないものと考えております。
また、ファイバーは最新の極細いものを使用しておりますので、
苦痛はほとんど感じることなく検査を行うことが可能です。
院長より
ご指摘は失礼ながら鋭いところをついていらっしゃいます。
洗浄消毒は患者様に見えないところでしているだけに、医療機関の良心がモロに現れるところなのです。
なぜなら洗浄消毒にはものすごくコストがかかるからです。
多くの医療機関では、内視鏡検査前に採血をしています。「肝炎のチェックをしますね、」といってB型肝炎、C型肝炎、梅毒の検査をすることが一般的です。
C型肝炎のキャリアーであることが判明すると、ていねいに消毒するわけです。
ではこれらの「感染症」がいずれも認められない場合は?丁寧に消毒はしないのでしょうか?
答えは施設により異なります。しかし感染症のチェックを重視している、ということ自体が実態を示唆しているように思います。
当院では、内視鏡検査前の感染症チェックは必須とはしておりません。多くの方が採血なしで内視鏡検査に臨まれています。
それは当院では全ての内視鏡検査に対して「感染症例の検査後と同じ丁寧な消毒」をしているからです。
もっとも内視鏡前に血液検査を実施することで、ご本人もご存知なかったC型肝炎の感染が判明することがありますので、内視鏡前の血液検査の意義はあるとは思います。
9月に信愛クリニックを開院するとき、私は内視鏡の担当スタッフにこう述べました。
「いいですか、あなたの一番大切な人を信愛で検査するとイメージしてください。検査技師であるあなたが心から安心して、誇りをもって自分の一番大切な人に検査を提供できるような洗浄と消毒をしましょう。」
お金がかかります・・・心をこめて洗浄した後に、ひとつひとつを消毒液に浸漬するのですが、この消毒液がめちゃくちゃ高いのです。ボトル1本3万円くらいする特殊な消毒液がどんどん消費されてゆくのをみると、本音をいうと経営者としてはドキドキします。
さらにもっとお金がかかる大切な問題があるのです。
それは生検に使うカンシの問題です。
内視鏡検査を行い、ポリープなどの病変を見つけた場合に胃の粘膜をカンシでかじりとって、細胞の検査を行います。これを生検と呼びます。
さて、業界裏話ですが、この一度使った生検カンシはその後どうなるでしょう?
この時代に注射針を使用後、洗浄消毒してまた使う、などはありえません。一回使ったら使い捨て、が鉄則です。
胃粘膜をちぎりとれば少量の出血がある、つまり生検カンシは針と同じです。
生検査カンシを洗って使うということは注射針の洗浄消毒再使用と同じといえます。
問題は価格です。注射針は1本5円くらい。ところが生検カンシはなんと一本3000円するのです!
ぴっかぴかの新品の生検カンシを、一回使ってポイポイとすてれば、そのたびに3000円ずつコストがかかる、つまり利益が減るのです。
毎月100件の検査をするとして、月に30万円、年間にすると360万円、3年たてば1000万円も違ってくるのです。
正直にいいます。
開院当初、私も一瞬迷いました。はい、悩んだのです。
しかし私は生検カンシをディスポーザブル(一回使用限り)とすることを決断したのです。
「これはダムにうがたれた穴になる」と私は考えました。
これだけは仕方ない、といって妥協すれば、妥協はすぐに拡がる。
患者様に対する誠実は、あっというまに崩れてしまう。
やせ我慢をして、生検カンシをきっちり捨ててゆくことで、私は他の状況でもつまらない妥協をしなくなるだろう、と考えました。
内視鏡検査以外の状況においていいかげんなことをしては、せっかく3000円もかけて誠実さを守ろうとしている努力が無になってしまうからです。
お金のことばかり申し上げて恐縮です。
しかし厳しい現実をつきつけられ、赤字ギリギリでやってゆく医院としては、とてもリアルな問題であります。
「患者様第一」を称する医療機関は数多いですが、それが口先だけなのか、それとも本気なのか、経済状況に直面したときあらためて問われるのです。
以上、つい熱くなって長くなってしまいました。
内視鏡検査について語れば、幾らでも・・・
開院半年ですが、初心を忘れているつもりはありません。
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