開業看護師という働き方

開業看護師について
出口貴大

看護師と聞くとどういった仕事場を想像するでしょうか。病院で働く看護師でしょうか。
クリニックで働く看護師でしょうか訪問看護ステーションで働く看護師でしょうかあるいは、大学や学校で教鞭をとる看護師でしょうか。

これらの働き方は看護師になる学生が進路の選択肢として考え、その選択肢の中からどこで働くかを探します。その時の選択肢として考慮する事は、専門分野として学べる内容、職場環境、福利厚生などです。そのうちでも看護師をずっと仕事としてやっていきたい、学んでいきたいと思っている人は大学病院や専門の病院を選ぶ方が多いと思います。

私も実際に大学を卒業した後は、専門的な知識をと思い、大学病院に勤めました。大学病院は独自に組まれたカリキュラムにより技術や知識を学び、多くの事を学べました。しかし、大学病院での限界も感じました。それは専門的な知識や資格を取ったとしても、配属先でその知識が使えないことがあるということ。また、自部署で患者様のためにと働きかけても医師の指示により必ずしも求める看護が出来ないこと。最後に、資格を取得したり昇進をしたとしても給料の頭打ちがあること。

そういった限界を感じてから自分の選択肢を広げるべく『開業』という道を探し始めました。開業といっても何をするの?って疑問に思う方が多いと思います。実際に日本ではまだ看護師として開業している人や開業の仕方というのがそんなに多くないからだと思います。しかし、アメリカではナースプラクティショナー(以下、NPと表記します)といった資格を持ち開業看護師として活動している方が多くいます。

日本の大学院でもNPの資格を導入し始めてきています。それは2025年の医療政策や医療のあり方が変わり始めているからだと考えられます。今後、高齢者が増え続け超高齢社会になるのは避けられません。そして入院する病院がないという状況も避けられないのです。それに向け、入院せずとも地域で患者様に医療を受けられるようにと政策が進んでいます。そういった医療の変化に合わせて自由に動いていく事ができる看護師がNPや開業看護師であると思います。

NPを取得することにより、医師が行う特定行為が看護師でも可能になります。それにより今まで訪問看護師に来て看てもらっていたけど、病院でしか出来なかったこと、医者しか出来なかった事が看護師でもできるため、入院せずとも自宅で安心してすぐに治療を行えるというメリットがあります。

一方、私が考える開業看護師とは個人あるいはクリニック、病院などと連携しながら患者様に必要な医療が受けられる仕組みを作り、また患者様だけでなく医療職者をつなぎ地域での医療を高めていく役割を持つものであると考えています。具体的には以下の5つの案です。

① クリニックや訪問看護ステーションを経営し、病院と連携しながら患者様に入院しなくても必要な医療を提供すること。
② 看護師で専門資格を持っているがその資格を持て余している方にアプローチし、地域や求められる場所でその方の知識や技術が発揮出来る場所を提供すること。
③ クリニックや訪問看護ステーションでも最先端の知識や技術が身につけられるような現場を作っていくこと。
④ 経営者としてクリニックや訪問看護ステーションの経営面をコンサルティングしていくこと
⑤ 開業看護師を育てること。大学の非常勤講師として教鞭をとる、あるいは教育機関を自施設に設けその場所で教育者となる。

こういった働き方が開業看護師の役割、あるいは可能性であると考えています。また、自分の働き方を常に作り出していくことでもあると思います。

この開業看護師という考え方や働き方を実現に近づけてくれているのが信愛クリニックであり、井出広幸院長です。

信愛クリニックにはすでに開業医を育て開業をサポートする仕組みがあります。信愛クリニックは開業応援塾という開業医になるための知識や方法を教える場を設け、サポートし、つながり合って助け合う場を作っているのです。技術面では実際に信愛クリニックで修行をしながら現場を学んでいる先生も多くいます。

その仕組みをベンチマークし、看護師独自のものに変えていく作業を今私がしています。この先に開業看護師という道が待っていると考えています。

また、信愛クリニックには医師だけでなく検査技師スタッフも開業に向けて動き始めています。彼らと医療技術だけではなく、経営の勉強などをしながら日々勤務に励んでいます。自分の将来が心配な人、自分の道を切り開きたい人、地域で患者さんを支えていきたい人、信愛クリニックはそういった方に最適な場所です。

教育、技術、挑戦という言葉に興味がある方はぜひ一緒に働きましょう。


ページのTOPへ