禁煙外来から生まれる喜び

はじめまして。信愛クリニックの外来看護師をしています。外来で禁煙外来にたずさわって2年が経ちました。

禁煙に来られる方の思いや背景、禁煙までの過程は様々です。お一人お一人と3ヶ月という禁煙外来の期間でのお付き合いを通じて、私自身がたくさんの学びと感動をいただきました。

喫煙習慣から禁煙という新しい生活習慣に変えていく過程には、色々な心模様、ドラマがあります。苦悩や喜び、失敗や成功。禁煙によって何を得るのか。健康?お金?時間?実感として得られるものの中で、大きいのが、『精神的なもの』と感じました。禁煙は人の内面を変える大きなチャレンジだと思います。

ここで、当院の禁煙外来がきっかけとなり禁煙に成功された方々のエピソードをご紹介させていただきます。

30代女性

毎日忙しく働くキャリアウーマン。20代の頃から喫煙。一度も禁煙をしようと思ったことは無かった。40歳目前に、これからは病気になりやすい年齢に、健康を考えての禁煙チャレンジ。禁煙は順調に進む。禁煙1ヶ月中に、海外へ。煙草を気にせずに過ごすことができたというメリット。

禁煙3ヶ月目に入った頃に彼女が強く実感したこと。「禁煙で得られた大きなことは、精神的に開放されたことですね。」「実は喫煙していることで、どこかで後ろめたさを感じていたんですね。」と晴れやかな表情に。当初禁煙の目的だった身体面よりも、精神的に得られるものが大きかったようです。

40代男性

コンピューター関係の仕事をされている方。タバコを吸わない時の方が運動している時に調子が良いから。タバコは体に良くないし、良い事は一つも無いから、禁煙したい。禁煙は少し難航。仕事が煮詰まった時の気分転換にタバコが必要。タバコが無いと能率が上がらない感じがする。

医師より、タバコが無いと能率が下がる、タバコがあると能率が上がる、と思うのは思いこみであること。そして、禁煙を選択したことで今感じるメリットをしっかり実感してもらい、新しい価値観にすり替えていくことが大事だと、アドバイスを受けました。その後、禁煙は順調に進み、禁煙3ヶ月目に入るころ「仕事の効率が上がったように思います。時間が増えたので、その分仕事が進むようになりました。」禁煙開始当初、タバコが効率を上げる手段だと感じていた彼は、タバコに影響されず、喫煙の時間が無くなったことで、結果的に能率が上がるという実感を得ることができたようです。

40代女性

禁煙外来3度目の再チャレンジ。タバコは何一つ良いことが無いのは分かっているんだけれど。どうしてもまたタバコを吸いたくなってしまって。自信は全然無いんです…。でも禁煙したくて。と少し節目がちな表情をされていました。

禁煙は頑張られていましたが、当初、葛藤に苦しまれていました。自分が何度も禁煙に失敗しているので、また喫煙する自分が想像できず苦悩されていました。また、喫煙してしまいそう…と、自信が折れそうになっておられました。ご自分を褒めてあげることを勧めました。禁煙をがんばり続けて、今禁煙ができている自分。そんな自分を認めてあげるために、自分への御褒美を何かしてみて下さいとお勧めしました。彼女は、帰りに美味しいスイーツを自分のために買って帰られました。それからの彼女は、『自分は頑張れているんだ』『できているんだ』と、ご褒美を自分にあげることで、禁煙の励みになり、禁煙3ヶ月目には表情が別人のように明るく変わっていました。

今回3度目の禁煙外来を卒業する日には、「もう、ぜったい喫煙しないと思います。」と、禁煙外来初日の時とは雰囲気が変わり、自信のようなものをご本人より感じました。

禁煙外来では、様々な方々たちのチャレンジする姿に、私たち禁煙外来の看護師たちも触発されています。これからも、禁煙の扉をたたく方たちと私たちの御縁からはじまるドラマから喜びが生まれることを願って!いつでも私たちは皆さまをお待ちしております。
   

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