hsp HSP

HSPとは

Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字を取ったもので、 症状でも病気でもありません。 
生まれもった気質・性格を表すものです。 
感受性が強く、敏感な気質の人を指す言葉であり、 統計的には人口の5人に1人がHSPの基準に合致します。 
問題は、HSPとしての特性に由来する悩みを、病気・異常だと捉えてしまうことです。 
良い側面も同時に併せ持つから特性なのであり、そんな特性をもつ自分に罪悪感を感じたり、 自己否定をする必要はないのです。

HSP

特徴

では敏感で繊細なHSP気質の主な特徴を、いくつかご紹介しましょう。

空気を読むのが上手いからこそ疲れる

HSPの人は周囲をよく見ています。
そのため、場・人の空気を読み取ることに長けています。
つまり、何をすべきなのか、把握力に長けているのですが、だからこそ他の人よりも疲れる原因となります。
鈍感であれば考える必要がないことも、HSPの場合には深く考えてしまいます。
空気を読みすぎるあまり、「ではどうするのか」を考えるのですが、そこで自分よりも相手の立場等を考えることで、自分自身が疲れてしまうのです。

刺激を受けやすい

HSPは、いわば高感度のアンテナを持っている人です。
周囲からあらゆる刺激を受けやすいのがHSPです。
例えば音や匂いも刺激の一つですが、HSPに最も影響を与えるのは、人の様子です。
相手の微細な表情の変化、感情の動き、周囲の雰囲気をHSPは鋭敏に察知します。
感じとったことを、あれこれ考えて、意味を深く捉えようとする結果、疲れてしまうのです。

自分を押し付けるよりも共感して合わせることが多い

自分の気持ちを後回しにして、他者に合わせることが多いのもHSPの特徴です。
相手の気持ちと自分の気持ちの区別がつかなくなるほど、相手に共感してしまうのです。
この状態が極まると、本来の自分が何を感じていて、自分はどうしたいのか、わからなくなってしまうことすらあります。
相手を傷つけないように配慮するあまり、同意・尊重に偏る結果、周囲からは本音が見えにくいと思われるかもしれません。

感動しやすい

HSPの人は、ドラマや映画、音楽、小説、その他芸術に深く感動します。
感受性がより豊かなため、ドラマや映画に感情移入しやすいのです。
HSPは人間が本来もつ心の価値をより体現する存在です。

疲労を感じやすい

常に周囲に気を配っているHSPは、精神的に疲れやすいです。
楽しいはずの状況でも、心のどこかで周囲への配慮を考えていると、どうしても疲れてしまいます。

周囲から「気にしすぎ」だと指摘されることが多い

もしもあなたが様々な人から「気にしすぎ」「敏感」だと指摘されることが多ければ、あなたはHSPの可能性が高いです。
HSPの人は生まれた直後から敏感で繊細です。
あなたのお母様は、あなたが敏感で繊細な赤ちゃんであったことを気づいていることも多いです。

HSPかを判断するとは

人の性格・気質・特性を『繊細さ』『敏感さ』という軸で分類した結果、生まれた概念がHSPです。
HSPかどうかを診断する精密検査は存在しません。
似た特性をエンパスと呼ぶこともあるなか、ある特性の人をHSPと呼ぼう、勝手に決めただけです。
実際にはHSPの基準に合致する人も千差万別、百人百様であり、一人として同じ人はいません。 HSPなのかHSPでないのか二者択一ではなく、基準全て一致するHSPから、そういった要素が少しも無い人まで、連続体のグレースケールがあるのです。

例えばHSPでいながら好奇心が強く刺激を追い求める人をHSS(Highly Sensation Seekers)と呼びます。
また、HSPな人は内向的な人が多いですが、HSPでいながら外向性が高い人をHSE(Highly Sensitive Extrovert)と呼びます。
HSPの中にも様々なタイプがあり、あなたは単一のラベルで判断できるほど単純な存在ではありません。
自分を深く知るということが、一番大切です。
自分の特性を客観的に把握することで、なぜ自分はこうなのだろう?
と思っていた行動パターンが、その特性で説明がつくかもしれません。
その結果、自分の在り方について感じていた自責や罪悪感が薄れて、自分を受け入れやすくなったとしたら、あなたはHSPというラベリングを活かしたことになります。

もしもあなたがHSPであるなら

HSPは病気や欠点の名前ではないので、治すものではありません。
もしもあなたがHSPの基準に一致するのであれば、どんな環境がその特性を活かすのか学んでください。
自分が今まで不便に感じていた自分のパターンに対処するヒントも見つかるはずです。
あなたはHSPでなくなるのではなく、もっとHSPらしさを発揮して、より自由に生き生きとしつつ、もっと他の人や地球に貢献できる人になってください。  

まずは自分の特性(HSP)を知ること

あなた自身がHSP、あるいはHSPの傾向があるなら、あらためて自分のどんな考えや行動がHSPの特性に由来するのかを知りましょう。
人は生まれもった気質だけでなく、育つ環境や抱えたトラウマの強い影響下にあります。
あなたという存在の全てがHSPで説明はつきません。
こういうところはHSPの特性由来なのだな、丁寧にみてゆくことです。
繊細で敏感なことを恥じる必要は全くありません。
人の気持ちがわかり、心が豊かで、人としての美徳を強く備える自分を誇りに思ってください。
あなたの様な人が人口の20%ではなく80%になったなら、地球上から戦争は消えて、地球の自然は回復し、人類は滅亡から真の発展に向かうと私は信じています。

HSPの心に残る沢山の傷とは

HSPはその敏感さ故に、心の傷を負いやすく、親の心無い言動に自分でも気づかないうちに深いダメージを受けています。
暴力や暴言、露骨な関わりの薄さが、心のダメージにつながるのは理解できますが、例えば次のようなシーンはどうでしょう?

小学校1年生の女の子愛ちゃんが、 みんなと一緒に登校するのが不安で泣いていました。
お母さんは、『ほら愛ちゃん、大丈夫だから!みんな優しくしてくれるわよ、心配しないで!』

一見すると何の問題もないお母さんの会話です。
ですが、上記のお母さんの言動は、HSC(Highly Sensitive Child)の
愛ちゃんが心の中で感じていることを、そんなことは気にするものではない、大したことではない、気にするのがいけないんだ、というメッセージを与えていることになります。
もちろん、お母さんに愛ちゃんを否定する意図は全くありませんが、やっていることは、そういうことです。もしも例えば、お母さんが 『愛ちゃん、どんな気持ちなのかな?お母さんに話してくれたら、嬉しいな』 と、愛ちゃんの心に何が起きているのか、繊細に丁寧に扱ってくれたら、愛ちゃんは、そんな自分でいて良いのだ、ありのままの自分で許されるんだ、と感じたでしょう。
自分の心の中で起きていることなんて、まともに扱ってもらう価値はないのだ、というメッセージは言語として捉えられなくても愛ちゃんの心にダメージが残ります。
それでも心優しい愛ちゃんは、お母さんが悪いとは思いません。
お母さんの気持ちもよくわかるからです。
そしてみんなと同じにできない自分がいけないんだと感じて、さらに傷つくのです。

『この程度のことが傷になるなんて』と言わないでください。
自分の気持ちや、自分の心の内側の世界を無視される体験を重ねてゆくことは、一般的な『傷』とイメージは異なるものの、自分の感じることなど意味はないのだ、という確信を積み上げてゆく結果、外面的には成功していても自己肯定感を持てない人になるのです。 このような体験は、やはり傷としか呼べません。

そんな愛ちゃんが、いじめにあったり、
衝撃的な体験をしたときに、HSPでない人よりも深い心の傷を負うことになります。
人は心の傷を負うと、自分や他人が信じられなくなったり、何をしても楽しくない気持ちになったり、自分の価値が感じられず、希望がもてない状態になり易いのです。

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