パニック障害の治療は主に下記の二種類が挙げられますが、いずれも長期的な治療となります。
・薬物療法
薬物療法は抗うつ薬を中心に行われます。
いわゆる「安定剤」と呼ばれるベンゾジアゼピン系の薬は短期間の投与が望ましいとされています。
また、 どうしても辛い時のみに限定します。
なぜならベンゾ系薬は依存性・習慣性が強いため、安易に服用するとすぐに癖になってしまうからです。
投薬の効果を逐一確認し、なるべく薬に頼らない状況を作りますが、
投薬の目的はパニック障害の完治・根治ではなく、どちらかといえば軽減を目的としたものです。
・精神療法的アプローチ
なぜパニック障害なのか、患者の精神状態に寄り添ったカウンセリング等、
精神療法的なアプローチによる治療も行われます。
パニック障害は心理面の影響が強い症状とされていますので、
患者の不安の原因は何かといったものだけではなく、
まずは患者自身がパニック障害を正しく理解するところから始めます。
パニック障害の理解やパニック障害が起こる理由の説明はもちろんですが、
不安を受容したり、あるいは不安をコントロールするための認知行動など、
患者の状態に合わせた治療が行われます。
但しこちらの治療に関しては、患者と医師だけではなく、周囲の協力も不可欠です。
特に家族もパニック障害を正しく理解し、
どのように接することが求められるのかを一緒に考えることが大切です。