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強迫性障害

強迫性障害とは

強迫性障害は不安障害の一種で、強い「不安」や「こだわり」によって、日常に支障がでてしまう病気です。
外出時に家の鍵を閉めたか不安になる経験は誰しもあると思います。
その日限りなら問題ないのですが、このような不安が意思に反して浮かんでしまって払いのけられず、不安を解消するための行動をしないでいられないということが、 毎日のように繰り返され、日常生活に影響が出てきてしまっている状態です。
例えば、「細菌が気になり、手を必要以上に洗う。もしくは、アルコール消毒を繰り返してしまう」や「窓やドアに鍵をかけ忘れた気がして、何度も家に戻る」などです。

WHOの報告では、生活上の機能障害をもたらす10大疾患のひとつにあげられていて、
50人~100人に1人がかかる病気といわれています。
強迫性障害は、誰もが生活の中で普通にすることの延長線上にあります。
そのため、日常に不便を抱えたまま過ごし、こころの病気であると気づかない人も多いです。

強迫性障害

原因

なぜ強迫性障害になるのか、原因ははっきりとはわかっていません。 性格や生育歴、ストレスなど多様な要因によって、脳の精神伝達物質であるセロトニンの働きに異変が生じ、安全や汚染に関する認識に不具合が生じるのではと考えられています。
脳の前頭葉などの血流に異常が生じることも発症する可能性の1つではないかという指摘もあります。
強迫性障害により生じる精神的葛藤や疲労などと関連して、うつ病をはじめとする他の精神障害を併発することも考えらえます。

責任感が強く、まじめな性格の人や、完璧主義の人がなりやすいといわれています。
その性格がいい方向に作用しているときは全く問題ありません。
しかし、入学や就職といった生活や仕事上の変化があったときや、物ごとがうまくいかなくなったことをきっかけに、強迫観念や強迫行為が進んでいくことがあります。

症状

「強迫観念」と「強迫行為」の2つの症状があります。

強迫観念とは、苦痛や不安を伴って繰り返し浮かんでくるイメージや思考が頭から追い払うことができない状態のことを指します。
ある考えや、イメージに過剰にとらわれ、不合理だとわかっていても頭から離れません。
なにかをせずにはいられなくなる衝動にかられます。
例えば、車を運転していて「人をひいてしまったんじゃないか」と不安になる、「鍵を閉め忘れたんじゃないか」と不安になる、というようなことです。

強迫行為とは、強迫観念からうまれた不安を打ち消すための行動を繰り返すことです。
自分で「やりすぎ」「無意味」とわかっていてもやめられません。
何度も車を降りて周囲を確認したり、何度も鍵をかけたかどうか繰り返し確認したりする、
というようなことです。
強迫行為を行うと一時的に不安は解消されますが、しばらくすると「自分は完璧にできていないのではないか」と思うようになり、繰り返すことで症状が悪化していき、悪循環に陥ります。

代表的な強迫観念と強迫行為

・不潔恐怖と洗浄
汚れや細菌汚染の恐怖から、不潔だと感じるものを恐れて触ることができない。
過剰に手洗い、入浴、洗濯をくりかえす、アルコール消毒を皮膚が荒れるまで行ってしまう。

・確認行為
戸締まりやガスの元栓、コンロの火や電気器具のスイッチなどを過剰に確認する。

・加害恐怖
頭の中で誰かに危害を加えたかもしれないというイメージが浮かんできて不安になる。
ニュースとなって出ていないか確認したり、警察や周囲の人に確認したりする。

・儀式行為
靴を履くときは必ず右からなど、どんなときでも自分の決めた手順で仕事や家事など、ものごとを行わないと、恐ろしいことが起きるという不安。

・数字へのこだわり
不吉な数字や幸運な数字というものがあるが縁起をかつぐというレベルを超えてこだわりをみせる。

・物の配置、対称性などへのこだわり
机の上などの物の配置にこだわりがあり、いつも必ず決めた位置に物が置かれていないと不安になる。

検査及び診断

血液検査や画像診断など、数字や目で見てわかるような判断基準はなく、問診が重要になります。
「ひとつの考えが頭から離れずに困っていませんか」など、さまざまな質問を問いかけ、 それが精神的苦痛になっていないかや、日常生活を困難にさせていないかどうかなど、患者様の置かれている状況を確認します。誰だって
『わかっているけど、気になってしまう』こだわりを大なり小なりもっています。
問題は、それがどの程度日常を妨げているか?で、患者様の実生活への影響を丁寧に聞き取ります。
診察では、他に病気を患っていないかや、患者様の性格や環境、既往歴や服薬歴などを総合的にみて判断します。

治療方法

強迫性障害の治療には、「認知行動療法」と
「薬による治療」が効果的だとされています。
しかし、無理やり治療を進めても信頼は築けません。
まずは、強迫性障害がどういう病気なのかを理解してもらうところからスタートします。
そして、医師から十分な説明を聞き、患者様自身が治療方針の決定にかかわることで、
「治そう」という意欲を高めて治療効果を上げることが重要です。
治療法は、
個々の患者様に合わせて決定します。
不安に思うこと、治療法の希望などがあれば、主治医に相談してみましょう。

薬による治療

「曝露反応妨害法」が代表的な治療法です。
患者様が強迫観念による不安に立ち向かい、
やらずにはいられなかった強迫行為を行わずに我慢するという行動療法です。
例えば「コンロの火を消したか心配でも、鍵をかけて外出し、確認のために戻らないで我慢する」
といった方法です。課題を続けていくことで 「不安があらわれても、時間がたてば慣れるし、不安感は下がるから、強迫行為はしなくても大丈夫」だと理解してもらうことが大切です。
再発予防効果が高いといわれており、段階を踏んでいけば強い不安がだんだん弱くなっていき、
強迫行為をしなくてすむようになることが期待されます。

認知行動療法

強迫症状や抑うつ、強い不安感などがある患者様には、抗うつ薬であるSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)をまず使用します。
多くの場合、薬の服用によって4割から7割は症状が改善します。
例えば毎日合計2時間も確認に費やしていた人が、1日の合計で30分少々の確認になったとすれば、
日常への影響は軽減しているといえます。
少量の服薬から初めて、薬との相性を見ながら徐々に量を増やしていきます。
基本的には長期間にわたって服用し続けることが必要となります。

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