ロゴ

28/7/20 信愛クリニック院内規約

目的:職員のこころとからだの健康を守りながら、信愛医療をできる限り多くの人に届け続ける。

新型コロナ感染者の増加が止まりません。第2波の始まりは、夜の街における若者を中心としたものでしたが、
現在職場や会食など感染経路は拡大し、中高年に広がりつつあります。それに伴い、
複数の地域で重症化riskの高い高齢者が利用する介護施設でクラスターが生じ、
利用者及び職員の感染が確認されているようです。

報道や世の中の状況をみると、第1波の時に比し明らかに警戒感は緩んでおり、
緊急事態宣言解除後からコロナ前の状況に戻ったような錯覚に陥ってしまっている人も少なくな
い気が致します。

私たち信愛クリニックは、人のʼいのちʼとʼこころʼをあつかう最前線の医療機関です。
当然、一般の方々に比しプロとしての高い意識が求められます。
コロナ時代の信愛医療 第2幕として、いま一度気持ちを引き締めて、職員全員が心身ともに健康
で、誇りを持って信愛医療をお届けできるよう取り組んで参りましょう。

【第1波のDataからわかっていること】


新型コロナは発症する前の無症状の時から感染力があり、むしろ発症直前に最も人に伝染しやすいことがわかっています。 発症後に感染力のピークがくるインフルエンザと異なる部分です。 無症候時期(症状がない時期または無症候性感染者)に全体の約半数の感染が成立しているといわれています。 『体調が悪ければ休む』というのは最重要項目ですが、それだけでは感染拡大を防ぐことは難しくなります。

症状のない人も含めてマスクを着用するという考え方をユニバーサルマスクと言います。
これは、発症前に感染力のピークがあることとマスクは会話などで発生する飛沫の拡散を減少さ
せるという事実から
コロナに対して予防効果があるのではないかと推奨されていましたが、徐々
に知見が集まってきています。

たとえ無症状であったとしても各個人が自身が感染していて、人に感染させてしまうかもしれない
という自覚を持つことが大切になります。現状では都市部で暮らしている誰もが感染していてもお
かしくない状況です。大人数では行動しない・人の多い観光地や屋内の密集などは避ける・食事
中はなるべく喋らない・こまめな手指消毒や手洗いを意識して、感染の危険性を最小限に抑え、
そのような中でも最大限楽しめる生活様式を考えていくことが求められます。

ここまでを前提とした上で、信愛クリニックができることについて考えてみたいと思います。

(1)コロナ感染によって生命に危険が及ぶ可能性がある患者を見極めPCR検査の可能な医療機関に紹介をする。

(2)濃厚接触者またはその疑い患者を拾い上げ、仕事や学校、家庭内での隔離方法について明確
な説明をし、PCRの必要性についても判断をする。

(3)コロナ以外の感染症やその他の疾患の可能性を適切に評価し、治療する。

(4)発熱外来と定期受診外来の出入り口や院内動線を明確にわけ、発熱外来患者同士も院内での接触を最小限にする環境を作る。

(5)入り口での手指消毒・院内マスク着用の徹底・1時間おきの院内消毒・院内換気・密にならない待合室の工夫

(6)院内スタッフ間の感染抑止
(手指消毒・マスク着用の徹底、食事中の会話・プライベートでの職員同士の飲食禁止)

初診や非定期受診の際には、まずこの問診票の項目を確認することで、適切にPCR適応を見極め、紹介する。

信愛クリニックコロナウィルス感染症に
関する事前問診票


1.コロナウィルス感染者または、その疑いのある方と接触がある
はい・いいえ

2.PCR検査を受けたことがある、または陽性と診断されたことがある
はい・いいえ

3.2週間以内に大人数が集まるイベントへの参加がある
はい・いいえ

4.職業と場所(都内勤務か医療介護従事者かなど)

5.基礎疾患・免疫不全など該当するものにチェック
□糖尿病
□心疾患
□呼吸器疾患
□癌
□妊婦
□透析
□ステロイドや免疫抑制剤服用
(処方内容:       )

6.以下の症状で該当するものにチェック
□37.5℃以上の発熱
□味覚嗅覚障害
□強い倦怠感
□咳
□息切れ
□筋肉痛

【直接来院】


車来院:
車内待機し車内診察または順番になったらこちらから連絡して第2診察室または問診室で診察

徒歩来院:
第2診察前の敷居をつけた待合で待機。医師は個人防護具をして最優先で診療を行い 院内滞在時間を最小化する。患者数が増えて対応困難となることを想定して信愛前駐車場や アプリ薬局の2階に待機場所を設置する。

【電話予約】


発熱・気道症状を呈する方には電話で受診前に連絡をいただくようお伝えする。

事務スタッフが問診票に沿って、重要項目の確認と症状などの確認をしてオンライン診療予約をと
る。オンライン診療の前に看護師による事前問診があることを伝える。原則オンライン診療だ
が、この時点で患者より希望があれば対面外来にご案内する。
対面外来となる場合でも看護師による事前電話問診があることを伝える。

看護師が問診票の項目が埋まるよう問診をとり、カルテに病歴を打ち込んだ状態にする。
この時点で来院が望ましいと判断する場合には、来院を案内する。
すでに重症感ありと判断するようなら二次医療機関への受診を案内する。

※看護師はここで振り分けを頑張りすぎない。迷ったらオンライン診療へ案内し、医師に早めの
診察を伝達する。

医師はCOVID-19の可能性の見積もりよりも、受診をして精査や治療が必要病態か否かの判断を
最優先する。菌血症、腎盂腎炎、胆道系感染症、虫垂炎・憩室炎、喉頭蓋炎・扁桃周囲膿瘍、髄
膜炎、亜急性甲状腺炎、肺炎などをしっかり拾い上げることが重要な役割となる。原則オンライ
ン診療で抗菌薬処方はありえない。例外は繰り返している典型的膀胱炎のST合剤3日間処方くら
いか。

残った患者の中には当然COVID-19の方もいれば、通常の風邪、インフルエンザなども含まれ
る。これらの鑑別は非常に難易度が高い。

症状で鑑別というより、
①high risk者を見分け診断・治療に結びつけること
②low risk者であってもhigh risk患者と接触する可能性の高い方を如何に隔離するのか
が大切である。

PCRの適応判断は、
high risk者(高齢・心肺疾患・糖尿病・妊婦・免疫不全・透析患者)
濃厚接触者
医療介護従事者
隔離困難者(家族にhigh risk患者あり)

信愛クリニックではここまでの診療を原則オンラインで行うことにより、社会やスタッフに伝播
する危険性を最小化しながら、より多くの患者さんに適切で正しい医療をお届けすることができ
る。

〈オンラインで初診を完結できた場合〉
適切なタイミングでオンライン再診にて経過を確認し、経過次第で対面診察の必要性を判断して
いく。夜間増悪時の対応についてもお伝えする。

〈オンライン初診→来院となった場合〉
来院の目的は、治療が必要な細菌感染をはじめとした感染症の見極めや点滴加療のため、それか
ら電話では判断が悩ましかった全身状態の把握、重症度の評価である。

徒歩なら第2診察室前の仕切りのある待合室にご案内する。
の場合は車内待機し、車内診察を行い検査や点滴が必要な場合は隔離診察室にご案内する。

医師は疑い例や濃厚接触者の診察は原則個人防護具(マスク、ガウン、アイシールド)で対応。
通常診察時は前後の手指消毒を行えば手袋は省略可
※オンラインでほぼ明確な診断(感染性のない疾患)がついている場合には省略可能。

資源に限りがあるので、車の中診察の際には窓を少し開けてもらって、問診をとり、診察も視診
で完結できれば 個人防護具を省略することもできる。

受付及び会計は、検査カウンター前の小窓より行う。

最も重要なこと


第1波で経験したコロナウィルス感染症の典型的な経過は、
かぜ症状・味覚嗅覚障害などで発症し、80%の人が軽症のまま治癒していきます。
残り20%の人は7-10日経ってから悪化し、呼吸困難や咳・痰などの症状を認め肺炎で入院が必要
な状態となり、この内の5-10%程度が重症化し人工呼吸器が必要になって致命的な状態に至りま
す。

現在第2波が来ていて比較的若年者を中心とした感染者が急増し、中高年の感染者も増えてきて
います。現在重症者はまだ多くない状況ですが、全体的な患者数の増加に伴い、重症化の危険性
のある高齢者の感染者も増えていくことは免れません。重症者は高齢になるほど増加し、2020年
7月8日の時点の国内における年齢別致死率によると、60代の4.9%、70代の14.6%、80代以上の
28.7%の方が亡くなっています。

全体の感染者数が増え、high risk患者の数が増えてきているということは、
もう間も無く重症者が増え、死亡者数も増加していくことを示します。
高齢者施設でのクラスター発生もすでに生じています。


国が第1波の時のような自粛要請を行わず、コロナと共に生きる道を選択する中で
国民ができる非常に重要なことは、
『発熱や気道症状など調子が悪かったら自宅にいること』
『自身が濃厚接触者または疑いとなったら自主隔離をすること』

です。

これに、PCRができるかできないかは重要ではなく、
『PCRの結果にかかわらず、体調不良の時には人との接触を最小限にする』
『PCRの結果にかかわらず、濃厚接触者または疑いとなったら自主隔離する』

ことが重要です。

本人や会社がPCRしていないので納得頂けない場合や、強く検査を望む場合には積極的にPCRセ
ンターに案内しても良いと思われますが、
PCRを行った=コロナ疑い=陰性でも隔離対象であることを医療者が理解し、
患者にもそれを伝えることが大切です。

そして、『手指消毒や換気、social distance、3密を避ける』ということは変わらず
基本となります。

ʼこのことをわかりやすく、患者さんの立場に立って説明し、押しつけではなく理解を得ることで、患者さんに行動変容を起こすことができるかʼ
が診療所としての最大の役割だと思います。
周囲の人を感染者扱いして過度に警戒するのではなく、症状がなくとも自身が他者に感染させて
しまうかもしれないということを自覚し、国民一人一人が自分から他者に感染させない意識を持
てるよう努めていく世界が良いと思います。


まとめ
❶high risk患者をPCRセンターに紹介し、しかるべき対応を受けられるようにする
❷COVID-19以外の治療可能な感染症診療をオンライン/対面診察を臨機応変に使い分け対応する
❸心療や生活習慣病で通院中の患者が安心して当院を受診できる動線を構築し、それを周知する
❹院内感染の危険性を最小限に抑える努力を欠かさない
❺スタッフに感染者や濃厚接触者がでた場合に感染拡大させない仕組み作りと運営の継続

信愛クリニックの運営継続のために

一人一人が濃厚接触者にならない努力をすること。

濃厚接触者とは・・・
「患者(確定例)」の感染可能期間に接触した者のうち、次の範囲に該当する者。
• 患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
• 適切な感染防護なしに患者(確定例)を診察、看護もしくは介護していた者
• 患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
• その他:手で触れることの出来る距離(目安として1メートル)で、必要な感染予防策なし
で、「患者(確定例)」と15分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の
状況から患者の感染性を総合的に判断する)。

具体策:
院内
1.マスク着用を徹底
2.エアゾル発生を伴う手技・検査などは極力行わない。行う場合には標準予防策を徹底
3.内視鏡(特に上部)に関わるスタッフの標準予防策徹底
4.院内での食事は極力人と会話せず短時間で黙々と摂取し、会話はマスクをして行う

院外
1.飲食を伴う職員同士の集まりを自粛する
2.訪問看護師は汚物処理や吸引、入浴介助など濃密な接触をすることが多い。
 個人防護具の徹底。
3.医師も発熱者のお宅に訪問診療に行う場合個人防護具使用。

濃厚接触者となってしまったら・・・
PCRを行うかどうかは保健所の判断に基本的には従う。
理論的には、感染者との接触から14日間は保健所の監督の元自宅待機で健康状態を観察する。

最後に、ざっくりまとめます。

【新型コロナウィルス感染症についての理解】
-感染力が強く、蔓延するが、エボラ出血熱などの致死率の高い恐ろしい病気というわけではない
-蔓延力が強いということは高齢者で流行すると重症者や死亡者数が一気に増える
-感染者の爆発的増加は医療崩壊を招き得るため避けなければならない
-症状は発熱・咳・味覚嗅覚障害などで、8割は軽症
-重症化は発症から7-10日で突然起こる
-治療はレムデシビル+デキサメサゾンの2つが中心で、生存率を改善
-第1波に比し、医療者は重症化したときに何が起こりえるかわかってきているし、
病態もすべき治療もわかってきている


【感染対策について】
-接触感染・飛沫感染・閉鎖空間では数m先までの感染
-手指消毒・換気・マスク・social distanceの徹底・院内消毒(拭き取りが重要)
-閉鎖空間や3密空間に近寄らない
-発症の2日前~発症7-10日後まで感染力あり→具合が悪かったら休める組織に
-濃厚接触者となったら接触から14日間は出勤停止
-疑い例の診察時はマスク・手指衛生徹底・アイシールド・ガウン着用で対応
-マスク・手指衛生は全患者で徹底


【信愛の発熱外来の流れ】
電話受付
↓(オンライン診療前に看護師が問診票に沿って事前問診しカルテ入力)
オンライン診療 → 適応患者をPCRセンターへ

対面診察(ここで総合的にPCRの適応判断も含めて行う)


【信愛では地域住民が以下のことを安心して行えるよう、正しい情報提供とサポートを行う】
-一人一人が感染対策をしっかり行うこと(手指衛生・マスク・social distance・3密回避)
-具合が悪かったら休む
-濃厚接触者またはその疑いがあれば自宅隔離

【第18回】新型コロナウイルスが人に感染るタイミング 感染らなくなるタイミング教えます


ページのトップへ戻る