看護師のための心の看かた勉強会について

厳しい寒さが緩み、インフルの流行がパタッと止まったところで、花粉の時期がやってきました。皆さんのコンディションはいかがでしょうか?

今日は、毎月、関内のHuman willの施設Lotusで行っている『看護師のための心の看かた勉強会』についてお話ししましょう。

今月の勉強会では、2月17日に12名の看護師がLotusに集まりました。私が個別にじっくり話をしたのは数名ですが、厳しい現場をくぐり抜けてきた看護師は、その個性は様々であっても、医療のプロフェッショナルとして腹の座った迫力があります。

通常の勉強会のスタイルといえば、スライドがあってホワイトボードがあって、参加者は黙々とノートをとりながら、講師の説明を聞くというものでしょう。知識を伝えることが目的なら、このやり方も有効だと思います。しかし『看護師のための心の看かた勉強会』で伝えたいことは、文書やスライドなどでは表現しきれません。

私が参加者に届けたいメッセージを端的に言えば、『人の心の問題を解決できるようになるには、自分と向き合い、自分の心を深く知ることから始めましょう。自分の心の内側をさらしたり、他の人と真剣にかかわったりすることが、自分と向き合い、人の心と向き合う第一歩です』となります。

文章にすればたったこれだけのことですが、これを読んだからと言って、何かが変わるわけでも何かが得られるわけでもありません。人が変容するには実際の体験が必要です。

たとえば、人とかかわるなかで思いがけずこみ上げてきた感情であったり、じわーっと胸に拡がる温かい感じであったり、人の心の深い部分に触れた時に感じる、ずしーんとした重い感覚であったり・・、そういったリアルな体感です。

同じ空間にいる参加者たちがそういったものを共有していくなかで、互いに共鳴し合ったり、反応し合ったりしているうちに、自分が抱えている問題が、かつて自分の幼い頃の経験と関わりがあり、日常の様々な出来事ともつながっていることに気づくこともあれば、そんな内側での変化を通じて、自分が今まで生きてきたことの意味が突然感じられたりすることもあるのです。

今月の勉強会でも、ある参加者が会のなかで大きく心揺さぶられ、これまで語ったことのない気持ちを吐露し、そこから深まっていくきっかけを掴む場面に立ち会いました。
ですがもちろん、参加者全員が必ずしも勉強会中にそのような体験をする訳ではありません。患者さんに処方する薬にかんすることや、職場での人間関係などについて、皆と話し合ううちに何らかの答えを得られたのであれば、それもとても貴重な学びです。

参加者の意識やニーズによって、会のなかで取り上げる話題は毎回変わります。会を運営する私達スタッフのコンディションも、会の雰囲気に大きな影響を与えていると感じています。その結果として、この会を毎月開催するようになって2年以上が経ちますが、今日は前回と似た雰囲気だったね、ということは一度もありません。

私はこの勉強会が、参加者の心の奥深くに触れる、他では得られない機会となることを心から望むと同時に、多様なニーズに最大限応え、それぞれの人が自分の納得する何かを持ち帰ってくれるような会であるために試行錯誤を重ねてきました。

参加者の心に響く何かを、どうしたら最大限に伝えられるだろう。
私達も参加者と同じ未熟な人間であり、同じように問題を抱えています。そんな私達がどう在れば、参加者が安心して、ありのままの自分を表現して良いのだと思ってくれるのだろう。

私達にとってこの勉強会は、毎回参加者と一緒になって、一期一会の精神で創り上げる真剣勝負の場なのです。

志を共有できる看護師との出会いを、次回も楽しみにしています。

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