A型肝炎ワクチン (エイムゲン) |
接種回数:3回 | 種類:不活化ワクチン | 価格:8300円 | 2回目:2~4週間後 | 3回目:6ヵ月後 | 備考:効果は約5年 |
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A型肝炎ワクチンとはA型肝炎の予防接種に効果が期待できるワクチンです。
A型肝炎は北米や西ヨーロッパ以外の国ではまだまだ感染者の多い症状で、
A型肝炎ウィルスに汚染されている水道水、食物を摂取することで感染するだけではなく、
糞便からも感染する可能性がある急性肝炎です。
潜伏期間はおよそ2週間から6週間とされており、発熱、
食欲不振等が表れるもので、重症者は入院が必要になる場合もあります。
日本は世界的に見ても衛生面に優れている都市です。
そのため日本の常識が必ずしも世界の常識とは限らず、
まだまだ衛生観念が日本ほどではない国では、
A型肝炎リスクが付きまとうと考えてよいでしょう。
A型肝炎ワクチンは、そのA型肝炎を予防するものなので、
北米や西ヨーロッパ以外の国への渡航を考えている方であれば、
接種しておいた方が良いでしょう。
A型肝炎は経口感染し、現地の美味しい物をと思って
口にしたものから感染するケースも珍しくなく、
日本人渡航者がA型肝炎を集団発生させてしまうこともありました。
発熱のある人、急性疾患にかかっているであろうことが明確な人、
過去にA型肝炎ワクチンを接種してアナフィラキシーを起こしたことがある人は、
A型肝炎ワクチンの接種ができず、
また、当日の状態から医師が予防接種を受けるに不適当だと判断する場合もあります。
また、心臓病や腎臓病など血液の病気を抱えている人や過去にけいれんを起こしたことがある人、
妊娠中の女性、あるいは妊娠している可能性のある女性に関しては、
医師とよく相談しての接種が求められています。
A型肝炎ワクチンの接種は基本的には安全なもので、
既往歴もアナフィラキシー以外は関係ないのですが、
接種を考えている患者の体質や状況等を踏まえての総合的な判断にて、接種を判断します。
国産A型肝炎ワクチンの場合、3回接種することでほぼ100%の抗体獲得が期待できます。
A型肝炎の感染力は高いですが、抗体を獲得することでA型肝炎の感染から身を守ることが可能です。
A型肝炎ワクチンは輸入ワクチンの場合、
1回の摂取だけでおよそ1年効果が持続するとされています。
そのため、短期的な旅行であれば一度だけでも十分です。
国産ワクチンの場合でも2回接種後2週間程度で免疫がつきます。
ちなみに3回接種でその後5年程効果が持続します。
A型肝炎は流行性のあるものではありませんので、
受ける時期は北米や西ヨーロッパ以外の国に出向く予定に合わせての接種が望ましいです。
特に3回目は半年から1年後となりますので、
既に将来的に海外への渡航や移住が決まっているのであれば、
渡航から逆算してA型肝炎ワクチンの予防接種を受けておいた方がよいでしょう。
国産のA型肝炎ワクチンの場合、2週間から4週間の間に2回接種し、
その後半年から1年後に1回追加、合計3回の接種が望ましいです。
輸入A型肝炎ワクチンの場合、1回目接種から半年~1年後に追加で1回の、合計2回です。
1歳以上であれば対象となります。
A型肝炎ワクチンの副反応としては、注射部位の痛みや発赤、
はれ、しこりといった物理的な異変や、発熱、倦怠感、
頭痛、下痢、全身筋肉痛が確認されています。
但し、これまでに重篤な副反応の発生は認められていません。
A型肝炎ワクチンは保険適用外の予防接種となることから、
料金はそれぞれで異なりますが、市場の相場としては1回でおよそ10,000円前後となっていて、
当院では8,300円(税込)となっております。
A型肝炎ワクチン接種後は30分間安静にする必要があります。
また、接種した部位は清潔を保つよう心がけましょう。
当日の入浴も可能ではありますが、注射部位に関してはこするのは控えましょう。
これまで通りの日常生活で問題ないのですが、激しい運動や飲酒は控えた方が良いです。
また、A型肝炎ワクチンを打つということは、その後海外への渡航が予想されますが、
日本と同じ常識で接しないことが重要です。
例えば、水道水を飲むのは控えましょう。
日本であれば水道水を飲むことは何ら問題ありませんが、
海外の場合、例え一流とされるホテルであっても何が起こるかわかりません。
A型肝炎ワクチンを接種していれば感染リスクは低下しますが、
それでも気を付けるべき点は弁えておきましょう。
その他にも、生野菜やカットフルーツはできるだけ避け、
加熱されているものを食べるようにしましょう。
また、屋台がある国もありますが、残念ながら衛生観念は低いと考えざるを得ませんので、
飲食は控えた方が良いでしょう。