B型肝炎 ヘプタバックス |
接種回数:3回 | 種類:不活化ワクチン | 価格:6200円 | 2回目:2~4週間後 | 3回目:5~6ヵ月後 | 備考:効果は20年以上 |
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B型肝炎ワクチンとは、B型肝炎を予防するためのワクチンです。
B型肝炎とは、1964年、オーストラリア抗原として発見されたもので、
推定ではありますが世界で2億4,000万人が感染しているとされており、
B型肝炎からの肝硬変や肝がんにて、毎年70万人近くの患者が亡くなっています。
しかし、その後研究が進むことでワクチンも登場し、
日本では1985年に母子感染予防対策が確立し、2000年には治療法も確立された感染症です。
感染者の血液や体液との接触にて感染する肝臓の感染症で、
B型肝炎ウィルスは、体外でも7日間ほどの感染性を持つもので、
潜伏期間も平均で75日ほど、幅にすると30日から180日となっています。
血液や体液での感染が主な感染源ですが、
歯科治療や外科処置等の医療処置や医療現場における針・シリンジの使い回し、
さらにはイレズミや感染血に汚染されたカミソリ等、様々な感染経路となっていますが、
感染初期には症状が現れないケースが多いです。
自覚する症状としては褐色尿、倦怠感、嘔吐、腹痛が数週間続きます。
また、B型肝炎は感染した年齢によって慢性化リスクがあります。
例えば、1歳以下で感染した乳児の場合、8割から9割が慢性化しますし、
6歳未満で感染した小児は30%から50%で慢性化します。
ちなみに慢性化した成人の2割から3割が肝硬変や肝がんに進展しています。
接種当日、明らかな発熱や急性疾患の所見が見られる場合や、
過去にB型肝炎ワクチン接種後にアナフィラキシーを起こしたことがある患者は摂取ができません。
また、心臓病や腎臓病といった血液に病気がある患者や過去にけいれんを起こしたことがある方、
妊娠の可能性がある方、風邪の引きはじめや、
発育が遅いことから医師や保健師の指導を受けている方に関しては、
医師とよく相談してからの接種が望ましいです。
かつて小児の8%から15%がB型肝炎ウィルスに持続感染していたのですが、
B型肝炎ワクチンの摂取により、持続感染割合は1%に満たない数字となりました。
B型肝炎ワクチンは感染予防や慢性疾患への進展を防ぐなどの効果があり、
およそ95%の有効性があるとされています。
B型肝炎ワクチンを規定回数摂取すると、
少なくとも15年以上はB型肝炎の免疫を獲得できることが分かっています。
WHOでは、B型肝炎ワクチンは出生後すぐにでも接種するのが望ましいとしています。
24時間以内に摂取した後、2回、あるいは3回の追加当初を行うことで、
幼少時のB型肝炎への免疫をと考えています。
B型肝炎ワクチンは4回接種です。
まずは出生後に1回目、その後27日を開けて2回目、1回目から139日以上、
2回目から6日以上の間隔をあけて3回目としています。
但し、この実施要領では最短20周で接種を終えてしまい、
国際的に定められた接種間隔から外れてしまうケースもありますので、
接種機関がその点を踏まえてのスケジュールを提案してくれることでしょう。
また、成人がB型肝炎ワクチンを接す擦る場合には、初回から1か月後、
そして半年後の3回摂取ですが、B型肝炎ワクチンは年齢と共に効果が低下してしまいます。
その点もWHOが新生児に対して生後24時間以内の摂取を推奨している点ですが、
40歳を過ぎてからの場合、ワクチン接種にて獲得できる免疫は80%前後とされています。
そのため、接種だけではなく、接種後の抗体検査も推奨されています。
接種だけでは抗体ができたかまでは分かりませんので、
抗体検査にて、免疫ができたのかを確認します。
出生直後、つまりは0歳から接種対象です。
一般的なワクチン接種時の副反応と同じです。
注射部位の痛みや発赤、腫れや筋肉痛、他には発熱や嘔吐、頭痛、筋肉痛等です。
また、稀にアナフィラキシーや多発性硬化症、
急性散在性脳脊髄炎も確認されているのですが、割合としては僅かです。
もしもですが、これらの症状が確認された場合には医師に申し出ましょう。
定期接種の場合は無料です。
任意接種の場合でも、母子感染防止のためのワクチン摂取は健康保険が適用されます。
しかし、それ以外の任意接種は基本的に自己負担となります。
当院では6,200円(税込)となっております。
接種後30分ほどはその場で待機し、もしもの時に備えましょう。
接種後は通常通りの生活で問題ありません。
入浴も通常通りに可能ではありますが、接種部位をこするなど、
刺激を与えることは控え、飲酒やハードな運動も同様に控えた方が良いでしょう。
また、接種後2カ月ほどは妊娠を控えましょう。