インフルエンザとはインフルエンザウィルスによって感染する恐れのある感染症です。
その症状から、風邪や発熱などの症状の延長線上にあるものとのイメージもあるのですが感染症です。
そのため、長時間体を冷やすことで発症するものではありません。
インフルエンザは毎年のように「新型インフルエンザ」が登場していますが、
これはインフルエンザウィルスが変化しているからです。
基本的には同じウィルスではありますが、微妙な変化の兆しを見せることで、
毎年のように新型が登場していますが、いつどこで、どのような形で発生するかは予測が難しいです。
仮にですが、免疫のない新型インフルエンザウィルスが急速に広まってしまった場合、社会が麻痺する可能性もあります。
インフルエンザの原因はインフルエンザウィルスです。
しかし、インフルエンザウィルスはどのような形で生まれるのか分からないことも多く、
かつ日本国内だけではなく、世界で蔓延するケースも見受けられることから、
海外渡航者が海外からウィルスを持ち帰り、国内で感染を広めてしまうケースもあります。
湿帯地域より緯度が高い国・地域では冬場に、北半球では1月から2月にかけて、
南半球では7月から8月にかけてインフルエンザが流行する傾向が強いのですが、
国内では11月下旬から12月上旬に始まり、翌年春まで患者数が増加しつつ、
4月から減少傾向に転じる傾向が強いです。
インフルエンザに感染すると、高熱、頭痛、
関節痛、せき、のどの痛みや鼻水がみられます。
これらは風邪の症状と共通している部分もあることから、感染した際、
インフルエンザではなく風邪を疑うケースが珍しくありません。
しかし、インフルエンザは上記症状が急激に訪れます。風邪の場合、
比較的ゆっくりと症状が出てくる点に加え、あくまでも鼻や喉など局所的な症状です。
その点インフルエンザは強い倦怠感が全身に及びますので、似ている部分はありますが、
風邪とは全く異なるものであることが分かります。
もちろん死亡に至るケースもあり、
インフルエンザの流行が顕著な年にはインフルエンザ死亡者数がみられるだけではなく、
肺炎の死亡者数も増えます。
インフルエンザは迅速抗原検出キットにて検査が可能です。
検査は保険診療ですが、およそ15分でインフルエンザか否かが分かります。
検査は病院等の医療施設で行うのですが、往診を活用し、
自宅で受けることもできます。
注意点として、インフルエンザ発症から12時間未満の場合、
検査が正常に出ないケースがあります。
陽性でありながら陰性だと出てしまうケースがあることから、
発症から12時間から24時間、遅くとも48時間以内に病院にて検査を行うよう推奨されています。
13歳未満は2回、13歳以上は1回ワクチンにて
予防接種を行うことでインフルエンザの予防が可能です。
但し、インフルエンザワクチンはあくまでも感染時の重症化を防ぐもので、
感染そのものを完全に予防するものではありません。
そのため、予防接種だけに頼るのではなく、人が集まる場所を避けたり、
外出の際にはマスクの着用、さらには帰宅時等、
こまめな手洗い・うがいが大切です。
インフルエンザに感染してしまった場合の治療法としては、主に下記が挙げられます。
状況に応じて適した治療法を選択することが大切です。
インフルエンザの対症療法としては、
安静にし、十分な栄養・睡眠を取ることです。
また、インフルエンザに感染すると、高熱で汗が出やすくなりますので、
経口補水液等で水分補給を行いましょう。
また、部屋の温度や湿度にも気を配る点や、清潔感が大切です。
特にインフルエンザで発熱してしまった場合、入浴は控えた方が良いのですが、
タオルにて汗を拭き取り、服を変えて清潔感を保ちましょう。
また、口の中が乾きやすいと口内に炎症が起きやすいので、口内の清潔感も意識しておきましょう。
発熱から48時間以内の場合、抗インフルエンザウィルス薬を服用することで、
ウィルスの排出量が減少し、症状の軽減が期待できます。
検査も含め、発症から48時間以内には1度医療機関に足を運び、
しかるべき処置をしてもらうとよいでしょう。
インフルエンザにかかってしまった場合、出歩かないことも大切です。
これは患者自身の状態はもちろんですが、
周囲にインフルエンザウィルスをまき散らさないという点に於いても重要です。
繰り返しになりますが、インフルエンザは感染症です。
自身の行動からインフルエンザにかかるのではなく、他人からうつされるものです。
インフルエンザである以上、
自身のインフルエンザウィルスを他人にうつしてしまう可能性は十分にありますので、
出歩かないのはもちろんですが、家でもマスクを着用し、
家族にうつさないよう配慮することも大切です。