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腸炎ビブリオ

腸炎ビブリオは細菌です。 好塩菌の一種で、沿岸の海水中や海泥中に存在し、 水温が 15℃以上になると活発に活動します。 このため、海水温度が高い時期に獲れた魚介類に、 腸炎ビブリオが付着して、市場などに入ってきます。 検出時期は水温の高い5〜10月の夏期に高く、 水温が下がる冬期にはほとんど検出されないため、 ほとんどの感染は夏に起こります 腸炎ビブリオは他の食中毒菌よりも速く増殖できる特徴があります。 この菌は発育できる食塩濃度域は0.5〜8%です。 海水の塩分濃度は通常3.2〜3.5%のため、真水である水道水の中では増殖しません。 室温でも速やかに増殖し、食中毒を起こします。 4℃以下では、ほとんど増殖しません。 感染が皮膚の傷から起こることがあります。 海の中ですりむいたときには新鮮な水で洗い流しましょう。

のどの違和感

感染経路

主な原因食品は海産物で、魚介類の刺身やすし類、
特に未調理の牡蠣、蟹、海老が代表的なものです。
漁獲後や流通過程、調理中などの不適切な取扱いにより増殖し、
食中毒の原因となります。
感染を防ぐには、新鮮な海産物でも油断せずに
よく洗ってから調理することが大切です。
生の魚介類を食べるときには新鮮なものを食べましょう。
また、腸炎ビブリオは低温では増殖できません。
すぐに食べない場合は速やかに冷凍しましょう。
しかし、低温で腸炎ビブリオの増殖は抑えられますが、
凍結しても短期間では死滅しません。
冷凍食品を解凍する際は専用の解凍庫や冷蔵庫内で行ないましょう。
加熱調理する場合は60℃で10分以上加熱し、
中心部まで充分に熱をとおすように気をつけましょう。
また、調理道具の取り扱いも注意が必要です。
生の魚を切った包丁やまな板、手指をよく洗わないまま、
他の食材を扱った場合、調理器具や手指などを媒介として、
食品が二次汚染されてしまうことがあります。
感染防止のために、日ごろから肉・魚用と野菜用で
まな板を使い分けるなどの工夫を行うことが推奨されます。
また、昔ながらの方法でお酢を使った殺菌方法も予防の一助となります。

症状

原因となる食品を食べてから、
潜伏期間は10~24時間程度とされており、平均12時間程度で発症します。
しかし、時には2~3時間という短い場合もあります。
症状は下痢が最も多く、強い腹痛も伴います。
便性は主として水様性ですが、血便・粘液便がみられることもあります。
頭痛、悪寒、発熱、嘔吐、吐き気なども起こす人がいます。
熱は軽く、38℃以下のことが多いです。
人から人にうつることはありません。
家族で同じ食材を食べたものの、発症する人としない人が分かれる場合もあります。
理由としては、食中毒は免疫力が低下している人ほど発症しやすいため、違いが生じます。
また、免疫抑制状態にある方や肝臓病を持つ方、
胃酸の酸度が低い人は腸炎ビブリオ感染が起こりやすく、重症化するリスクがあります。

検査および診断

診察時の問診で直近の飲食物や行動を聞き、
食中毒の原因を大まかに特定します。
特に、夏の時期に生の魚介類など食べたあと、
激しい腹痛と水様性の下痢があれば、腸炎ビブリオの感染を疑います。
全員が菌の特定のための検査を行うわけではありません。
入院を必要とする重症例や、集団食中毒の懸念がある場合などにおいて、
検査による原因特定を行うことが必要になってきます。
その際は、便の培養をして、検査をします。
できる限り抗菌薬投与前に、排便直後の新鮮な便の一部を採取し培養し、検査をします。

治療方法

感染性胃腸炎の治療は基本的に対症療法が優先されます。
特に水分を多めに取る以外は特別な治療は必要ありません。
嘔吐や下痢で脱水症状を起こさないように、
失われた水分をしっかり補給しましょう。
下痢が激しいときは、水分だけにして、
状況に応じてお茶や経口補水液、水分が多めのおかゆなども摂取しましょう。
乳製品や冷たいもの、油で揚げたものや繊維の多いものは避けてください。
脱水症状のリスクが特に高いのは、子どもや高齢者です。
嘔吐や下痢による脱水症状がひどく、
補水も難しい場合に対しては入院し点滴治療などを行うこともあります。
病原体の定着を阻止することを目的に、
乳酸菌などの生菌整腸剤を使用することもあります。
多くの場合は自然治癒傾向が高いので、
抗菌薬を使わなくとも2~5日間ほどで回復します。
特に、下痢止めなどの薬剤は、使わない方がよいとされています。
嘔吐や下痢といった食中毒の症状は、
人間の身体から悪いものを体外に排出しようとする自浄作用です。
吐き気止めや下痢止めを使用してしまうと、
菌が身体から排除されるのを遅らせてしまいます。
多くのケースで自然に回復しますが、まれにチアノーゼ、
ショック症状などの重篤な症状になってしまうことがあります。
理由としては、腸炎ビブリオが産生する蛋白質毒素の耐熱性溶血毒
(TDR・TRH)による心臓毒性や下痢、嘔吐などによる脱水症が直接の原因と考えられています。

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