ハイテンションで活動的な躁状態と、憂鬱で無気力なうつ状態を繰り返す状態です。
気分の浮き沈みは誰にでもあるものです。
しかし、
自分ではコントロールできないほどの、
激しい躁状態や、生きているのがつらいほどのうつ状態という両極端な状態をいったりきたりします。
躁状態になると、極端に活発的になり、眠らなくても元気に活動できたり、
次々にアイデアが浮かんだり、誰から構わず話しかけたり、
大きな買い物やギャンブルなどで散財したりします。
一方うつ状態では、一日中憂うつな気分で、眠れなくなったり、逆に眠りすぎたりします。
食欲がわかなかったり、身体を動かすことすらもできないという症状もみられます。
躁状態ではとても気分がよいので、本人には病気の自覚がありません。
そのため、うつ状態で病院に行くため、うつ病と診断されている人も少なくありません。
しかし、
うつ病だけの治療ではなかなか治らず、実は双極性障害だったということもしばしばあります。
そのため、本人だけでなく、周囲の人も日頃の様子や気分の波を見守ることが大切です。
「元気すぎる」「活動的すぎてあの人らしくない」など、気分が行き過ぎている躁状態に気付くことが重要です。
世界的にみて、双極性障害は100人に1人かかるといわれています。
正確な原因はわかっていません。
脳内の神経伝達物質が正常に調節されず、乱れていることによって、
躁状態とうつ状態を繰り返すようになるのではと考えらえています。
また、双極性障害を引き起こす特定の遺伝子は見つかっていませんが、
なりやすい体質には遺伝的な側面もあると考えられています。
その人が病気になりやすい性質であるかや、
ストレスに対する敏感さや弱さなど様々な要因で発症するとされています。
ストレスは直接の原因ではないですが、発症のきっかけになることはあります。
しかし、因果関係はまだ証明されていません。
躁状態とうつ状態という二つの状態が現れます。
誰しも気分の高まりや落ち込みはあります。
しかし、双極性障害の場合は、
いつものその人とは全く違う状態になってしまっているというのがポイントとなります。
躁状態の時は現実離れした行動をとりがちです。
無謀な買い物や計画などを実行してしまい、周りも困惑し、
家庭崩壊や失業、破産などの社会的損失が大きくなるケースもあります。
・気分が高ぶり元気になった気がする
・エネルギーにあふれている
・自分が偉くなった気がする
・眠らなくても元気でいられる
・次々とアイデアが湧く
・なんでもできそうな気がする
・おしゃべりになる
・怒りっぽくなる
・集中できず、すぐに気が散る
・じっとしていられない
・お金を使いすぎる
・性的逸脱行動に走る
・気分が落ち込む
・何ごとにも興味がもてない
・寝てばかりいる
・眠れない
・頭が働かない
・やる気が起きない
・楽しいと思えない
・疲れやすいなど身体の調子が悪い
・なにも手につかない
・自分には生きる価値がないと自分を責めてしまう
・決断力がなくなる
・死にたい気持ちになる
・食欲がなくなる
・食べすぎてしまう
・身体の動かすのがおっくう
双極性障害は2種類にわけられます。
双極I型障害……社会生活を維持する際に弊害を伴うほどの状態にあるうつ状態と躁状態
双極Ⅱ型障害……明らかに躁状態はあるが、軽躁状態とうつ状態で、社会生活を維持でき入院を必要としない
医師による問診と質問票の回答で、診断されます。
うつ状態や躁状態のエピソードなど、具体的な症状を確認します。
しかし、本人だけでは自覚症状がないこともあり、
症状を医師に正確に伝えられないケースもあります。
そのため、多くの場合は家族からの情報が重要になってきます。
家族にも質問票に回答してもらい、状況を把握します。
服用中の薬も確認し、症状の一因になっているものがないかも確認します。
また、他の病気を除外するために血液検査や尿検査が行われることもあります。
薬物による治療と心理社会的な治療のアプローチがあります。
薬物による治療を基本として、治療法を組み立てていきます。
双極性障害には、躁状態の時と、抑うつ状態の時と、症状が安定している維持期があります。
それぞれの時期において治療法は変わってきます。
躁状態やうつ状態を改善するために使用します。
また、再発を防いで症状を安定させるためにも欠かせない治療法です。
主に用いる薬は、気分安定薬や抗精神病薬です。
症状が治まっている時期も含めて長期間にわたり服薬を継続することが大切です。
双極性障害は症状が多様なため、薬の使い分けが難しい病気です。
主治医としっかり相談をして、慎重に治療をすすめていく必要があります。
また、不眠などの症状がある場合には、一時的に睡眠薬を使用することもあります。